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宝石店「SIND BAD」の宝石のお話
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パライバの恍惚と不安

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昼間、日の差し込んだ部屋で高品質のパライバを手に取ったり眺めていると、幻想的なその美しさにうっとりしてしまい、時が経つのを忘れるほどです。

2〜3年前までは産出量が少ないと言われながらも、まあまあの量が産出され、その中にはトップクラスの品質のものも。
そして値段も高いとはいえ、どうにかぎりぎり手が出せる価格でした。

しかし今や本当のトップクラスのもの(例えばプールブルーと呼ばれるようなもの)は見かけることがなくなり、
その次のクラスのものでさえも、良いものは非常に少なくなってしまっている状態です。

0.432ct バターリャ産パライバトルマリン

 

私はこのパライバトルマリンの現状を考えていると、どうしてもピンクダイヤの事と重なってしまうのです。

現在ピンクダイヤは今や完全な絶滅種になってしまいました。
15〜6年前でもかなり少なくなってしまい、この先どうなるのだろうかと不安な将来を思い悩んでいたものでした。

 

ついにパライバがそれと同じ状態になってしまいそうです。
ほとんど一般の宝石店ではブラジル産の美しいパライバを見る事が出来ず、
パライバの色を言い表すときに使う、「ネオンカラー」「バターリャ産」「蛍光色」「ブルー系の色が質が良い」などの形容詞。
これらはインターネットで手に入る知識であり、実際に目にすることは出来ない状態になってしまいました。

(ネットで過去にあった美しい画像を見る事は出来ますが)

こんな心配、不安を抱いているのは私だけではなく、おそらく20年以上の長きにわたり、このパライバと関わって来た人達ならば、同じような気持ちではないでしょうか。

 

バターリャ産パライバトルマリン 0.459ct

 

そう言えば去年(2018年)の夏頃、来店されたお客様はお知り合いの方が綺麗なパライバを最近買われたそうで、その値段が家一軒分ぐらいだったと言ってました。でも家一軒分って一体いくらの事なんでしょうかね?


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新しいグランディディエライトの買い付け

今回はグランディディエライトの新しい鉱山からの石を買い付けた。中にはクラリティーが悪く透明感がなく、もちろん輝きも良くない、このレベルのものはパス。

グランディディエライト


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グランディディエライトの色はどんな色?

グランディディエライトとパライバとの色を重ね合わせるのは、同じブルーグリーン(青緑色)でもかなり
無理があると思いま

パライバにはパライバの特徴的な色、グランディディエライトにもやはりグランディディエライトにしかない色があります。

(ただし低品質の魅力的でないグランディディエライトにおいては、アクアマリーンに似た薄いブルーの色、そして
トルマリンに似たグリーンはあります。)

 

そこで、魅力的なパライバと最上のグランディディエライトそれぞれ5点程を同時に並べて比べて見ました。

魅力的なパライバは南国の海の色、最上のグランディディエライトは北国の海の色と言いたいところですが北国の海の色ではなく、どちらかと言うと、北国の深海に生息する海藻の色が最も近いと思います。

 

グランディディエライトの色、質においては書いてあるものがまだ世間一般には無いので、結構書くのが大変なんです。
マネされる事、参考にされることはあっても、マネするものがないんです。だから、楽しいんですけどね。

 

手元にあったグランディディエライトとパライバのルースを並べて撮影してみました。

どちらの石もそこそこのグレードのもので最高級というわけではありませんが色の違いは分かっていただけるのではないでしょうか。

 


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パライバトルマリン ネオンカラーのなぜ

ブラジル産パライバの特徴的な色でネオンカラーと言われている形容があります。特にネットを見るとネオンカラー、バターリャ産と言うような言葉が並んでいます。パライバの素晴らしい色、上質の色と言うのは分かりますが、実際のところネオンカラーとはどんな色なのでしょうか?
 皆さん「ネオンのような色をしているからネオンカラー」と言うのだろうとなんとなく分かったような気になっていると思います。イメージ的にはわかるのですが、あやふやな定義故に市場には「果たしてこれがネオンカラーかなぁ、いやぁ違うんじゃないのかな」と言うものがかなりネオンカラーとして販売されています。
余談になりますが、このネオンカラーと言う言葉が最初に出てきたのは確か1992年ぐらいだったと記憶しています。ただその頃はネオンカラーターコイズと言う言葉でした。
しかし、このネオンカラーターコイズと言う言葉はやがて忘れられてしまいその後出てきて一般化したエレクトリックブルーと言う言葉です。この言葉は今でも残っていますが、いつの間にかネオンカラーと言う方が一般的になったようです。 

では大切な結論として、ネオンカラーと言う言葉の私なりの定義のようなものを申し上げます。ネオンカラーとは、まずこれまでの自然界に無かったような人工的な色合い、つまり本物の宝石でありながら、まるでイミテーションのような色の宝石。ネオンカラーと言う形容は言いかえれば、宝石を扱う人間のタブーとされている表現で、人工的なイミテーションに似たような色と言う事もできるのです。

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今までの常識を覆すような色、これはすべての宝石マニアにとって純粋な驚きだったのです。

そのかわり天燃の証拠であるインクルージョン(液体包有物、液膜包有物)があっても許容できる範囲でしたらお許し下さい。もしそれがなければ完全なイミテーションでしかありません。
パライバの最高品質1カラット1000万以上のものであっても、かなりのインクルージョンはあります。逆にインクルージョンが非常に少なくいわゆる普通にあるグリーンに少しだけブルーが混じっているような、鑑別書にパライバの証明があったとしてもネオンカラーとは言えないものが結構あるのです。

 

ネオンカラーと呼べないパライバを探したのですが残念ながら手持ちがないので、インクルージョンが多いけどネオンカラー!!と呼べるパライバの画像を載せます。

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パライバの困った類似石アパタイト

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パライバに似た石って思いつきますか?
「アパタイト」と言う石の名前がすぐ浮かぶ人はかなりの宝石通でしょう。
バターリャ産 非加熱 パライバの中で 特に青が濃い色のものとアパタイトの色が、非常によく似ているので面倒なのです。
同じパライバでも透明感が強いものや、グリーン系のものと間違えることはまずありません.。
ついでながら、日本で売られているパライバで 中央宝石研究所等の鑑別が付いているものは間違いようがないので、ご安心ください。
問題は海外、ブラジルで買い付けたものに、「パライバ?」がまれにあるのです。
つまり、インチキ業者にだまされる事が日本の業者でもあるのです。
プロの業者は、常日頃から自分がまさかニセ物を掴まされることはないとは思っているのですが、最後の最後に認めざるをえない事態に直面してしまうことがあります。
ブラジルで買い付けをして来た石は日本でリカットすることがほとんどです。
パライバをリカットする場合、最後に酸を使って洗浄するのですが、これが本物のパライバならば全く問題はありません。
買い付け業者の依頼を受けた日本のカッターはあくまで「パライバのリカット」として受けたのですから、酸を使って洗浄を当然のごとくするのです。
ところが、なんとそのパライバと思われていた石は溶けて消えてしまうのです
さあ大変!
この時カッターは気がつくのです。
「これはパライバではなく、アパタイトだ」
最高級の非加熱パライバと信じて数百万円もそのアパタイトに支払った買い付け業者は「そんなハズはない!」と。。。。。
ここで困った事態が発生するのです。
こう言った事例は、そんなにしょっちゅうではありませんが、たまにあること。

ついでながらまさかアパタイトの語源が「人をだます石」と言うのはこの事なのでは、ジャジャーン

 

最高級の非加熱パライバのルースではなく、インディゴアパタイトのルースの画像です。

                                                   
            

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